国家公務員の初任給アップ 33年ぶり1万円以上〈人事院勧告〉

2023年0814 福祉新聞編集部

 人事院は8月8日、内閣と国会に2023年度の国家公務員の給与について、高卒と大卒の初任給を1万円以上引き上げることなどを勧告した。ともに1万円以上の引き上げは33年ぶり。福祉施設の中には国家公務員の給与に準じるケースもあることから福祉現場への影響も大きい。

 

 勧告は国家公務員の月給を前年比0・96%増の3869円引き上げるよう要請。志望者が減少していることから若手に重点を置く方針で、初任給は大卒が総合、一般職ともに1万1000円、高卒が1万2000円増とした。本府省の大卒初任給は総合職が24万9640円、一般職が24万2640円となる。

 

 同時にボーナスを0・1カ月分引き上げ、年4・5カ月とした。これにより平均で一般職月給は40万7884円、ボーナスを含む年収は673万1000円となる。

 

 働き方やライフスタイルの多様化にも対応する。月に10日以上在宅で勤務する職員には水光熱費として月3000円の在宅勤務等手当を新設。1日の勤務時間を長くし、総労働時間は維持した上で休みを増やす「週休3日」も勧告した。

 

 人事院勧告は、国家公務員の給与水準を民間と均衡させることを基本に毎年8月に実施。法的な拘束力はないが、地方自治体や福祉現場への波及など影響も大きい。

 実際、厚生労働省が23年1月に公表した社会福祉施設等調査では、民間の福祉施設のうち、国の福祉職俸給表に準じた給与制度を採用する割合は3割以上に上った。今回、国家公務員の待遇が大きく改善されることから、24年度介護報酬改定の議論でも大きくプラスに働きそうだ。

 

 給与改定は今年4月にさかのぼって実施される。

 

福祉新聞の購読はこちら