教育支出増やすべき4割 日本財団 18歳意識調査

2024年0320 福祉新聞編集部

日本財団が6日に発表した18歳意識調査で、日本の政府総支出に占める教育の割合について4割が増やすべきだと感じていることが分かった。資金確保の方法については年金関連の支出を減らし、法人税を増やすべきという割合が多かった。

 

調査は2024年1月、全国の17~19歳の男女を対象に、インターネットで実施。1000人が回答した。

 

19年時点では日本の一般政府総支出に占める高等教育までの公財政支出の割合は8%で、OECD(経済協力開発機構)平均の11%より低い水準となっている。こうした現状を提示した上で教育支出に対する考えを聞いたところ、「総支出の15%以上まで増やすべき」が13%、「総支出の10%(OECD平均)まで増やすべき」が29%で、合わせて4割に上った。

 

必要な財源確保のために支出を減らすものを聞くと▽年金(30%)▽国際協力(28%)▽防衛(22%)の順だった。同様に収入を増やすものについては▽法人税(23%)▽新たな税の創設(12%)▽所得税(11%)などと続いた。

 

調査では義務教育についても聞いた。

 

義務教育でもっと学びたかったことについては、「お金に関する知識や能力」が21%とトップ。「周囲とのコミュニケーション」と「国際社会で生きる能力」が18%、「社会保障制度などの知識」が15%だった。

 

教員に関しては、4割が「信頼していた教員は半数より少なかった」と回答。いじめや不登校、引きこもりへの対応が十分だと感じていた割合も全体の2割にとどまった。