日本パラリンピック委員会がクラス分け拠点開設 情報収集の迅速化目指す

2024年0425 福祉新聞編集部
開所式に参加した鈴木選手(左)と土田選手

日本パラリンピック委員会(JPC)は3日、パラスポーツ選手の障害の程度による「クラス分け」に特化した施設を、東京都北区にある味の素ナショナルトレーニングセンターに開設した。クラス分けマネジャーを配置し、クラス分けに関する教育・研修、国際情報の収集・共有などを一元的に担う。

 

クラス分けとは、競技に参加できる人とできない人を定め、アスリートを競技クラスにカテゴリー分けすること。パラリンピック全22競技に存在し、競技・種目ごとに必要な動作や技術が異なるため、各競技でのクラス分けの仕組みも違う。国際パラリンピック委員会(IPC)の基準に沿い、国際競技連盟や国際障害者団体が規則を定めているが、その情報は各競技団体がそれぞれ収集して適用している。ルール変更があると、クラス変更を余儀なくされるなど、選手生命に関わる重要な要素となっている。

 

開所式に参加したパラ水泳の鈴木孝幸選手は「クラス分けを受ける選手にとって、心強い存在になっていけばうれしい」とコメント。車いすマラソンの土田和歌子選手は「(施設開所で)ますます活躍する選手が増えることを期待している」と話した。