社会的養護施設の口コミサイト「OPENHOME」 施設出身者が開発

2025年0408 福祉新聞編集部

合同会社トンボ(吉住海斗代表)はこのほど、児童養護施設など社会的養護施設を対象にした口コミサイト「OPENHOME」を開設した。施設ごとの暮らしを見える化することで、支援格差を是正する狙いがあるという。

サイトでは、名前またはニックネームを記載し、「生活経験者」「職員」「実習で行った」などを選択。その上で、実体験を自由に書くことができる。その後、同社が内容を確認して掲載する。個人攻撃や誹謗中傷は載せない。

こうしたサイトを立ち上げた背景には吉住代表自身の経験がある。吉住代表は親からの虐待をきっかけに、中学2年から都内の児童養護施設に入所。高校卒業後、ほかの施設出身者から生活の様子を聞き、驚いたという。

開発した吉住さん

吉住代表が暮らした施設は、いくらバイトをしても月5000円までしか使えないなどのルールがあった。また、正月は1人部屋で寂しい年越しをしていたが、皆でリビングに集まり一緒に過ごす施設があることも知った。

そのためサイトを通じて、施設関係者がほかの施設の暮らしを見ることで、支援の格差を是正できればと考えている。

吉住代表は「多くの施設は別施設の暮らしは分からない。多くの関係者の協力を得ることで、施設内の空気感まで伝えることができれば」と話す。

正式版は今冬リリースする予定だ。


OPENHOME 社会的養護に特化したクチコミサイト

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