「愛情の重なり今後も」 全国里親会が創設70周年記念式典を開催

2024年0530 福祉新聞編集部
河内会長

全国里親会は16日、国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区)で、団体創設70周年の記念式典を開催した。

同会は1954年、全国19都道府県の里親会により、全国里親連合会として発足した。初代会長には山田哲朗・東京都社会福祉協議会長が就任。廣瀬清蔵・第3代会長時代には基盤強化を進め、2011年から公益財団法人に改組している。

第5代会長を務める河内美舟会長=写真=は、この70年の活動を振り返り「戦後から生活苦などで社会的養育が必要なこどもたちを慈しみ、愛情を持って養育してきた里親家庭の歳月の重なりにほかならない」と述べた。

その上で「今やこどもまんなか社会を主軸に、きめ細かな里親制度の充実が図られるようになった」と語り、今後も関係者と共に協力しながら活動する決意を語った。

続けて、里親としての功績が顕著な人をたたえる大臣表彰が行われ、工藤彰三内閣府副大臣が代表者に表彰状を手渡した。

同会は1954年に仙台市で開かれた第1回大会に故・高松宮妃喜久子殿下がご臨席されるなど、皇室との関わりも深い。式典では琴の演奏とともに、かつて殿下がこどもをお題に詠まれた御歌を河内会長自らが朗詠した。