神奈川県が「子どもの声センター」設置 児童養護施設の生活改善へ

2024年0425 福祉新聞編集部
事業イメージ図=神奈川県ウェブサイトより

神奈川県は9日、「かながわ子どもの声センター」を設置すると発表した。4月に児童福祉法が一部改正されたことによるもので、社会的養護が必要なこどもの権利擁護の強化を図る「意見表明等支援事業」の調整機能を担う。今月中旬から順次施設へ訪問し、こどもの意見を聞き取り、施策に反映していく。

 

同センターは庁内の子ども家庭課内に設置。センター長を子ども家庭課長が務め、事務局職員2人、意見表明等支援員12人で構成する。意見表明等支援員は、社会福祉士、臨床心理士といった有資格者や、長年にわたり児童養護関係の業務に携わる人材を登用する。

 

対象は、県所管の一時保護所や児童養護施設、児童自立支援施設、児童心理治療施設、里親家庭などで生活するこどもで、全体で800人ほどの人数になるという。

 

家族と離れ、さまざまな思いを抱えながら生活するこどもたちの望みや願いを聞き、その内容を支援者に伝え、日々の生活や支援に反映させていく。

 

同日、県庁で記者会見した黒岩祐治知事は「こども本人の目線に立って望みや願いを丁寧に聞き取り、支援につなげることで、児童養護施設などのこどもたちが安心して暮らすことのできる環境づくりを進めていきたい」と話した。