児童養護施設出身者の夢探る 資生堂子ども財団が初の体験型プログラム

2025年0414 福祉新聞編集部
工場見学をするこどもたち=財団提供

公益財団法人資生堂子ども財団(塩島義浩理事長)は3月25日、資生堂福岡久留米工場で、児童養護施設のこどもたちを対象にした体験型プログラム「みらいファクトリー」を初めて開いた。

催しは、社会的養護のもとで暮らすこどもに早い段階から将来の夢へのヒントを得られる機会を提供しようと実施された。長崎県内の児童養護施設で暮らす小学6年から中学3年生のこども約30人が参加した。

開会にあたり、資生堂福岡久留米工場の寺田勝久管理部長は「化粧品の製造は単なる作業ではなく、化学やアートの融合だ。化粧品の世界を楽しんでほしい」と呼び掛けた。

また、長崎県の児童養護施設「大村子供の家」の松本幸治施設長は「プログラムを通じてさまざまな仕事に触れ、自分を大切にする術を学んでほしい」と語った。

こどもたちは午前中、2022年に竣工した先端技術を導入している工場を見学。プロジェクションマッピングを用いた製造工程に関する説明を通して、ものづくりの世界を体感した。

午後には、紫外線によって色が変わるUVビーズを使ったワークショップや、資生堂の美容専門職によるスキンケア講座などもあった。

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