出生率1.20で過去最低 東京は初めて1下回る(人口動態統計)

2024年0618 福祉新聞編集部
出生数及び合計特殊出生率の年次推移(厚労省発表資料より)

厚生労働省が5日に発表した2023年の人口動態統計で、1人の女性が一生のうちに産むこどもの数を示す合計特殊出生率が1・20で過去最低を更新したことが分かった。東京都は0・99と全国で初めて1を切った。

23年の出生率は、22年の確定値と比べると0・06ポイント下がり、1947年の統計開始以降、最も低くなった。前年を下回るのは8年連続となる。

都道府県別では東京(0・99)、北海道(1・06)、宮城(1・07)の順で低かった。一方、沖縄(1・60)、宮崎と長崎(1・49)、鹿児島(1・48)の順で高い。

また、2023年に生まれたこどもは72万7277人で、22年より4万3482人減り、過去最少を更新。逆に、死亡者数は157万5936人と過去最多を更新した。

婚姻数は47万4717組で前年比で3万213組減少。離婚数は18万3808組で4709組増加した。

厚労省は「少子化の進行は危機的であり、若年人口が急激に減る30年代に入るまでが反転へのラストチャンスだ」と強調。原因にはさまざまな要因があるが、厚労省としては男性の育休の取得推進などに取り組む考えを示した。