群馬県が困難女性の支援計画 一時保護施設増やアウトリーチ型相談など

2024年0127 福祉新聞編集部

群馬県は、「第5次ぐんまDV対策推進計画及び困難な問題を抱える女性への支援計画」を3月に策定する。4月に施行される困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(困難女性支援法)を見据え、既存のDV対策推進計画に内容を追加し、一体化して運用する方針。

 

追加した内容は、「早期把握のための取り組み強化」「支援対象者の状態に応じた保護体制の強化」「支援対象者への中長期的なサポート」「民間団体との連携強化」の4項目。

 

早期把握に向けては、相談に結びつきづらい傾向にある若年層へのアプローチとして、民間団体との連携を強化する。SNSを活用した相談や、アウトリーチ型の相談を実施。困難女性を早期に把握し、適切な相談機関につなげる。

 

また、日常業務の中で困難を抱える女性やDVを発見する可能性が高い医療、保健福祉、教育、児童相談などに従事する人に対し、発見から関係機関への連絡までの対応方法や、相談先の周知を図るなどの取り組みを強化する。

 

具体的な数値目標としては、アウトリーチ支援を行う団体数を4団体から5団体に増やすほか、一時保護委託先の数を9施設から14施設に増設。女性自立支援施設退所者のアフターケア実施率を 36%から100%にすることなどを掲げた(いずれの比較も基準値が2023年度、目標値が25年度)。

 

同県では、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」などの規定に基づき、06年に「ぐんまDV対策基本計画」を策定。19年には改訂した「第4次ぐんまDV対策推進計画」に基づき、配偶者などからの暴力の根絶に向けて施策を推進してきた。