こどもまんなか実行計画の素案提示 評価指標は250項目超(こども家庭庁)

2024年0518 福祉新聞編集部

こども家庭庁のこども家庭審議会基本政策部会(部会長=秋田喜代美・学習院大教授)が9日に開かれ、こどもまんなか実行計画の素案が明らかになった。具体的に政府として取り組むこども施策の進捗状況を検証する指標として、250項目以上が盛り込まれている。

政府は2023年12月、今後5年のこども施策の基本方針を定めるこども大綱を決定。実行計画は同大綱に基づき策定するもので、毎年度施策の進展を把握するための指標を6月ごろに決める予定だ。

今回示された素案では社会的養護関係の指標として、小規模・地域分散化された施設で暮らすこどもの割合(23年時点で19%)や、児童相談所の児童福祉司の配置人数(23年度時点で6138人)が盛り込まれた。さらに、こども家庭センターや里親支援センター、親子関係形成支援事業を実施する市町村数などの新規事業も規定されている。

こどもの貧困対策では、スクールソーシャルワーカーが継続支援する問題件数(22年度時点で28万1827件)を明記。障害児支援では、児童発達支援センターなどを整備する市町村数(22年度時点で975団体)も入っている。

教育関係は、経済的理由による高校の中退者数(22年時点で617人)や、不就学の可能性がある外国人のこども(22年時点で8183人)も挙げている。このほか、こども計画を策定している自治体数(23年時点で2団体)も盛り込まれた。

会合では全国知事会から、国の責任で財政措置を確実に行うことなどを求める意見書が提出された。意見書は保育士などの処遇を全産業平均レベルまで引き上げることや、0~2歳を対象とした保育料の無償化も求めている。