子ども・子育て支援金、平均月450円を負担 こども家庭庁が試算

2024年0406 福祉新聞編集部

こども家庭庁は3月29日、少子化対策の新たな財源となる「子ども・子育て支援金制度」に関する試算を公表した。負担額は加入する医療保険によって変わるものの、1人当たり平均450円となる。

 

こども政策を強化する加速化プランでは、新たな財源として年3兆6000億円の財源を確保する方針。このうち1兆円は、企業と個人から医療保険料に上乗せして徴収する支援金制度で賄う。

 

今回、こども家庭庁は、支援金の国民1人当たりの負担額について、制度が確立する28年度に月450円になるという試算を発表した。これは支援金を払わないこどもも含めた人数で割った平均額。なお、制度が始まる26年度は月250円、27年度は月300円だという。

 

ただ、実際の負担額は医療保険の種類や所得額などよって異なる。28年度時点では、中小企業が加入する協会けんぽで月700円、大企業による健康保険組合で月850円、公務員などの共済組合で月950円に上る見込み。自営業者が加入する国民健康保険は1世帯当たり月600円、75歳以上が入る後期高齢者医療制度の場合は月350円になる。

 

同時にこども家庭庁は、支援金制度の創設により、高校生年代までの1人当たりの給付改善は146万円になると公表した。現行の平均的な児童手当額約206万円と合わせると約352万円となる。

 

加藤鮎子こども政策担当大臣は、同日開かれた閣議後会見で「ライフステージを通じた経済的支援の強化や、すべての子育て世帯への支援拡充など給付の拡充が柱だ。それを支える支援金制度の意義を今後の法案審議でもしっかり伝えたい」と話した。