誰でも通園制度検討会 上限超えは一時預かりで(こども家庭庁)

2023年1024 福祉新聞編集部

全国の市区町村で保護者の就労要件を問わず時間単位で保育施設を利用できる「こども誰でも通園制度(仮称)」の創設に向け、こども家庭庁は10月16日、上限時間(来年度モデル事業では月10時間を想定)を超えるニーズについては、現行の一時預かり事業で対応可能だと説明した。

 

来年度実施する誰でも通園制度のモデル事業の運用方法を議論する有識者検討会で明らかにした。市町村が実施主体となる補助事業で1269自治体がさまざまな形で実施する一時預かり事業について、同庁は前回の検討会で継続させることを明言していたが、誰でも通園制度との関係性を整理してほしいとの声が構成員から挙がっていた。

 

同庁はこの日、一定時間の親子通園や自治体をまたいでの利用、複数施設での利用を前提に検討することも明らかにした。また、対象となる施設類型をめぐり、児童発達支援事業所での実施にも意欲を示した。

 

要支援家庭の利用を把握した場合、保育施設だけで支援の完結を目指すのではなく、関係機関との連携が重要だとした。構成員からは「一律実施ではなく、待機児童や保育士確保など地域の実情に合わせて段階的に上限時間を設けるべきでは」などの意見が寄せられた。