日本ADHD協会が発足 理解の普及や政策提言

2025年0902 福祉新聞編集部
ADHD協会公式サイト

一般社団法人日本ADHD協会(原田道信理事長、東京都江東区)が7月17日に発足した。ADHD(注意欠如・多動症)のある人が自分らしく生きられる社会の実現を目指し、啓発活動や相談支援、政策提言などに取り組む。

ADHDは発達障害の一つ。落ち着きがなかったり、順序立てて行動するのが苦手だったりする。その特性が理解されず、学校生活や仕事が困難になり、偏見や誤解を持たれることも少なくない。26歳の時にADHDの診断を受けた原田理事長も、学校では忘れ物が多く、短期記憶が弱いため仕事のミスも多かったという。

そのため協会ではSNSでの情報発信、セミナーなどを通じて正しい知識と理解の普及を図る。専門家がメール、オンラインチャットなどで相談に応じる。働きやすい環境づくりを支援するほか、当事者と親の交流会を開き、現場の声を基にした政策提言なども行う。

原田理事長は「社会になじめず引きこもってしまう人もいる。ADHDは特性であり、強みでもある。他人と違う良い面を持っていることを社会が認識してほしい」と話している。

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