「塙保己一賞」決定 民族学博物館の広瀬教授が対象〈埼玉県〉
2025年12月12日 福祉新聞編集部
埼玉県は「第19回塙保己一賞」の受賞者を決定した。障害があり顕著な活躍をしている人や、障害者のために貢献している人・団体を表彰している。大賞には、国立民族学博物館(大阪府吹田市)の広瀬浩二郎人類基礎理論研究部教授が選ばれた。
広瀬氏は、視覚障害がありながらもフィールドワークを取り入れ、多くの研究成果を著書として出版している。通常の博物館と異なり、さまざまな模型・実物資料を触る体験ができるようにする「触文化」提唱の第一人者だ。
障害のある人もない人も、誰もが楽しめるユニバーサルミュージアムを積極的に発信している。
このほか、進行性の目の難病を患いながら、ブレイキンダンサーとして活躍している森仁志さんが奨励賞、盲学校の生徒に分かりやすい点字楽譜のレイアウトを考案した加藤俊和さんが貢献賞に選ばれた。
県は20日、本庄市にある児玉文化会館で表彰式と記念公演を開く。受賞者3人に表彰状と記念品が授与されるほか、子ども劇団による群読劇「世のため後のため塙保己一物語」の記念公演が行われる。

