触って知って確かめて 「触れる博物館」で企画展 視覚障害者らが鑑賞

2025年0721 福祉新聞編集部
スタッフの説明も受けながら、警視庁のキャラクター「ピーポくん」のぬいぐるみを触る視覚障害のある男性

視覚障害者らが展示作品を触って鑑賞できる「ふれる博物館」(東京都新宿区)で企画展「キャラクターをさわろう」が開催されている。

ウルトラマン、アンパンマン、ひこにゃんなど数十点のキャラクターのぬいぐるみ、模型などが置かれ、自由に触り、スタッフの説明も受けられる。日本点字図書館の主催、手と目でみる教材ライブラリーの共催。

この日、来館した視覚障害のある60代の男性は、ポケットモンスターのピカチュウのぬいぐるみを触りながら「うさぎみたい。尻尾がすごく長い」と話すと、スタッフが「チュウなのでねずみですね。本体は黄色で頬は赤です。電気を出します」などと説明し、やりとりが続いた。

男性は約1時間かけてすべて鑑賞。「楽しかった。生まれつき目が見えないので意外と知らないことが多く、触って気付くこともある。立体的な物を触って確かめることは大事」と話した。

博物館は、点字や音声だけでは伝えきれない触覚情報を提供することにより、視覚障害者に教養を深めてもらうことを目的としている。企画展は2017年から始めて16回目。過去には城、宇宙、恐竜なども取り上げている。

伊藤宣真館長は「視覚障害者は触って確認することで、より確実な情報を得られる。ぜひ触りにきてほしい」と話している。

企画展は9月13日まで開催。開館は毎週水、金、土曜の午前10時~午後4時。入場は無料。事前予約が必要。申し込みは同館(電話090・3247・7290)まで。

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