最期の在り方支援 長野県松本市が終活情報登録事業を開始
2025年07月18日 福祉新聞編集部
長野県松本市は、人生の最期に備える「終活情報登録事業」を6月から開始した。年齢を問わないすべての市民が対象で、遺言書やエンディングノートの保管場所、墓地の所在地、生命保険や預貯金情報、スマートフォンのロック解除方法などを市に登録することができる。本人が指定する開示者に、万が一の際に情報が提供される仕組みで、信頼できる終活支援を目指すことにしている。
高齢化の加速や独居高齢者の増加、家族や親族との関係希薄化など、現代社会の課題に対応する。遺族不在による無縁仏や、意思確認が困難な状態での手続き増大といった問題を未然に防いでいく狙いがある。
登録は市ホームページまたは高齢福祉課、西部福祉課窓口で受け付けており、手続き完了後に発行される登録証を目立つ場所に掲示することが推奨されている。県内初の取り組みとして、終活を前向きに捉え、本人の意思を尊重した最期の在り方を支援する。