保育所が夏休みの小学生受け入れ〈聖ヨゼフ保育園・東京〉
2025年08月28日 福祉新聞編集部
社会福祉法人聖母の会が運営する聖ヨゼフ保育園(東京都渋谷区)は今年から、夏休み期間中の小学生を受け入れている。地域における公益的な取り組みの一環として、計5日間にわたり実施した。
同園を訪れたのは今年3月に卒園した小学1年生7人。小学校の教員免許も持つ統括主任ら複数の職員が担当した。
元園児らは午前中、在園児と共に、運動遊びや外国人職員による英語プログラムに参加。昼食も一緒に食べた。
一方、「お兄さんお姉さん先生」としても活躍した。秋の運動会で毎年在園児が踊るソーラン節の練習では、お手本を披露。また、普段保育士らが担うおもちゃの消毒も手伝った。在園児が昼寝をしている間は、夏休みの宿題にも取り組んだ。
こうした元園児らの受け入れは、誰もが支え合う地域共生社会に向けた取り組みとして、今年から無料で実施。保護者を通じて呼び掛けると、卒園生の半数以上が参加するなど大きな反響があった。
同園によると、この取り組みは、元園児らの自己肯定感が高まる一方で、在園児らの小学生への憧れが強まるなど相乗効果が大きかったという。
同園は「法人理念である隣人愛に基づき、卒園後もいつでも園にきてほしいという思いがある。今後も地域の社会資源である社会福祉法人としての役割を果たしたい」と話す。
今後は実施状況を踏まえ、受け入れ学年や日数などを増やすことも検討する。