「回復できる」を発信 東京で依存症当事者らがパレード

2025年1127 福祉新聞編集部
新宿を歩くパレード参加者

アルコールなどの依存症から回復できることを行進しながら伝える「リカバリーパレード(回復の祭典)」が16日、都内で開かれた。依存症の当事者や医療従事者らが午前11時半に新宿中央公園を出発。JR新宿駅周辺を歩き、沿道に向かって「依存症になっても希望はある。身の回りに苦しんでいる人がいたら、回復できると伝えて」などと呼び掛けた。

パレードは2010年9月に新宿で初めて行われ、ほぼ毎年続いている。アルコール依存症の経験者で、実行委員長の近藤圭さんは「この15年間で依存症を取り巻く環境は変わった」と話す。

アルコール健康障害対策基本法(14年6月施行)、ギャンブル等依存症対策基本法(18年10月施行)を受け、依存症関連の国の予算も増えた。

依存症は病であるものの本人の意思の弱さの問題と誤解されがちで、病を隠して周囲から孤立すると回復が遅れるとされる。パレードはそうならないよう依存症を知ってもらうことが目的。アルコール関連問題啓発週間(11月10~16日)に合わせて行った。

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