盲導犬同伴拒否 48% 全国盲導犬施設連合会が調査
2025年04月01日 福祉新聞編集部
盲導犬の育成団体で構成する全国盲導犬施設連合会は3月25日、盲導犬使用者の48%が、2024年の1年間に飲食店などで盲導犬の同伴を拒まれた経験があったとする調査結果を公表した。
連合会による全国規模の調査は20年以来2回目。前回調査で「同伴拒否あり」としたのは52%で、今回はやや下がった。
拒否された後、法律で同伴が認められていることなどを説明しても拒まれた人は今回は38%で、前回の45%よりも下がった。
調査は同連合会の加盟8団体から盲導犬を貸与される使用者603人を対象に、今年1~2月に電話やメールで実施。576人から回答があった(回答率96%)。
それによると、同伴拒否されたのは276人(48%)。拒否された回数は延べ1144回で、1人平均4回という計算になる。拒否された場所(複数回答)は「飲食店」が43%、電車など交通機関が14%と多い。
02年10月施行の身体障害者補助犬法は、盲導犬の同伴を理由に視覚障害者の受け入れを拒むことを禁止した。同連合会は施行から20年以上経っても同法の周知が進んでいないとみる。
また、24年4月に改正障害者差別解消法が施行され、民間事業者による障害者への合理的配慮が義務化されたことに関連し、調査回答者の77%は「この1年間で障害者に対する人々の理解に変化があったとは思わない」とした。