障害者GH大手の「恵」、食費過大徴収で処分(愛知県)

2024年0518 福祉新聞編集部
同日の定例記者会見

愛知県は13日、利用者から食費を過大徴収したり、サービス報酬を不正請求していた障害者グループホーム(GH)大手運営会社「恵」(東京)の県内事業所に対し、6月にも行政処分すると明らかにした。

県の監査は終わり、処分することを前提とした聴聞、弁明といった同社の主張を聞く手続きに入った。

同社は同県外を含めるとGH約100カ所を運営している。仮に県内の事業所が指定取り消しとなり、障害者総合支援法に基づく「連座制」が適用されれば、各地のGHも運営できなくなる。

大村秀章知事は同日の定例記者会見で「社会の関心が高く、不安に思っている家族も多いので、処分はできる限り速やかに行いたい」と話した。

「処分の効力が発生する時期については別途検討するが、処分から数カ月はかかるだろう。入居者が適切な福祉サービスを利用できるよう万全を期す」とも述べた。

恵をめぐっては、2022年5月、同県岡崎市内のGHで過大徴収の疑いが発覚。疑惑は各地のGHにも及び、厚生労働省も昨秋、業務管理体制について特別監査に踏み切っていた。