障害者施設と高校生が織物加工でコラボ(埼玉)

2024年0216 福祉新聞編集部
左から上尾高の代島さん、木口さん、吉澤さん

埼玉県社会福祉事業団が運営する障害者支援施設「嵐山郷」(嵐山町)と県立上尾高の家庭科同好会が、「さをり織り」の生地を製品加工するコラボレーション企画を行った。3、4日には、さいたま市北区のプラザノースで開かれた同校の「書写家展」内で、嵐山郷と学生がコラボした作品が展示された。

 

さをり織りは、素材、糸、風合いを自分で選んで織る手織り手法の一つで、日中活動として障害者支援施設などで広く普及している。

 

コラボ企画は、施設の利用者が織った生地を、学生たちが思い思いの製品に加工。展示会では、ブックカバーやシュシュ、小銭入れなどさまざまな加工品が並んだ。

 

同好会の木口陽詩さんは「デザインにこだわったペットボトルカバーが一番難しかった。(作業に)3日くらいかかった」と話した。代島楓夏さん、吉澤花奈さんは「施設との交流は初めてだったが、今後も続けていきたい」と声をそろえた。

 

さをり織りの加工作業は施設職員やボランティアが担うため、製品化までに時間がかかる。昨年、さをり織りで作る商品に「若者の視野を入れたい」と上尾高に相談したところ、今回のコラボ企画が決まった。

 

嵐山郷の竹田友美さんは「施設利用者と高校生との交流は財産になる」と話した。