第53回毎日社会福祉顕彰 贈呈式で3団体を表彰

2023年1106 福祉新聞編集部
受賞した3団体の代表

福祉の向上に尽くした個人、団体を顕彰する第53回毎日社会福祉顕彰(毎日新聞社会事業団主催、厚生労働省、全国社会福祉協議会後援)の贈呈式が東京都内で開かれ▽認定NPO法人横浜移動サービス協議会(服部一弘理事長、横浜市中区)▽同愛美の会人形劇団紙風船(戸田真二理事長、名古屋市港区)▽阪神高齢者・障がい者支援ネットワーク(宇都幸子代表、神戸市兵庫区)に顕彰額と賞金各100万円が贈呈された。

障害者の外出支援

横浜移動サービス協議会は、障害者の外出支援などに取り組む。2000年の設立。建設現場での事故で車いす生活となった岡村道夫さんが障害者の就労の難しさを痛感し、「ならば自分たちで働きやすい会社をつくろう」と、介護のコンサルティング会社を設立した。その後、岡村さんが急逝したため、交通事故で車いす生活になっていた服部理事長が事業を引き継いだ。脳出血で失語症も患うが、「外に出て活動することが大切」と、高齢者の居場所づくり、通学路の見守り活動など範囲を広げる。

障害者輝く人形劇

愛美の会人形劇団は、1996年に愛知県の養護学校生徒5人が「多くの人に喜んでもらえる活動がしたい」と、放課後クラブとして人形劇を始めた。卒業後も人形劇の活動は続き、県内はもとよりフランスの国際人形劇フェスティバルに参加するほどに。現在は、生活介護事業所の活動として認められ、メンバー12人のうち車いす利用者は11人。高さ約1メートルの人形も自分たちで考え、体や顔、衣装も制作する。障害者と職員が協働して人形に命を吹き込む。劇団主任の石川裕右さんは「障害者が主人公として輝く人形劇です。ネットでも動画を見られます」と胸を張る。

被災者の生活支援

阪神高齢者・障がい者支援ネットワークは、95年の震災後、看護師の黒田裕子さんが避難所での活動経験を生かし東日本大震災などでも活動、災害看護、仮設住宅での高齢者の見守り、行政とボランティアとのつなぎ役などをこなし、2004年に阪神高齢者支援ネットワークを立ち上げた。しかし、14年に73歳でがんのため他界、法人も解散した。被災者の支援ニーズに終わりはないと、宇都代表が黒田さんの遺志を継承、任意団体の支援ネットワークとして活動を再開。現在、スタッフ10人で神戸市須磨区の復興住宅、新大池東住宅を中心にお茶会、健康相談などの活動をしている。「高齢化で認知症の人が増え、介護保険の利用相談に乗るなど新しいニーズは多い」と宇部さんは先を見る。