補助犬法知らない74% (日本盲導犬協会調査)

2023年1014 福祉新聞編集部

日本盲導犬協会(井上幸彦理事長・東京)は9月29日、市民を対象に盲導犬や視覚障害者に対する認識を調査した結果を発表した。施行から20年が経過した身体障害者補助犬法については「知らない」とした人が74%に上った。

 

盲導犬使用者が盲導犬の衛生管理などを行う義務があることも「知らない」が84%だった。同協会は盲導犬や視覚障害者に関する情報が不十分で、知らないことが多いため不安が生まれ、同伴拒否につながっているとみる。

 

調査は今年7月、20~79歳の男女1098人を対象にインターネットで実施。盲導犬を含む補助犬の同伴拒否の要因を探るため47項目調べた。

 

補助犬法を知らない人が多い半面、盲導犬を含む補助犬の同伴を店や病院が拒んではならないと定めた点については「賛成」が78%だった。

 

また、視覚障害者の見えにくさが人によって異なることを「知らない」とした人は39%、視覚障害者全員が点字を読める訳ではないことを「知らない」とした人は52%だった。

 

補助犬法は2002年5月に成立。補助犬を同伴する障害者を飲食店などが拒否しないよう定めたほか、補助犬の質を担保するため訓練や認定の仕組みを設けた。

 

しかし、同伴拒否は後を絶たず、補助犬の稼働数は減少傾向にある。