認知症サポーター養成講師 学生が「教える側に」〈佐賀県〉

2025年1003 福祉新聞編集部
高校生を中心に60人が参加した(佐賀県提供)

佐賀県は9月4日、県庁で福祉を学ぶ高校生や大学生を対象にした「認知症ユース・キャラバン養成講座」を開催した。

主に社会人向けに開催してきた「キャラバン・メイト」の養成講座を学生限定で行うもので、こうした試みは全国初となる。

キャラバン・メイトは認知症サポーターを養成するための講座の講師役のことで、キャラバン・メイト養成講座を受講する必要がある。県が毎年開く同講座は福祉専門職の受講が多い。10人程度の学生専用枠を設けるが、学校側からは受講したくても受講できない学生がいるため、枠を広げてほしいとの声もあり、県は学生に特化した養成講座を開くことにした。

この日、参加した学生60人は「さが認知症すまいるリーダー(認知症本人大使)」の右近守さんの話を聞いた後、講師の地域包括支援センター職員から、認知症の正しい知識や認知症の人と接するときの心構え、地域で支える体制などを伝える際のポイントについて学んだ。

県は、若者が「教わる側」から「教える側」となり、認知症への理解と支え合いの輪を地域に広げていくことにつながると期待しており、今後、受講した学生は県主催の認知症サポーター養成講座に講師として登壇する予定だ。

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