福祉法人の地域活動拡大 介護予防や学びの機会など〈東社協高齢者福祉施設協議会〉

2023年1002 福祉新聞編集部
タオル体操をする「なのはなサロン」の参加者

東京都社会福祉協議会の高齢者福祉施設協議会(田中雅英会長)は、4年ぶりに地域に寄り添うキャンペーン「つながれ ひろがれちいきの輪」を行っている。9~11月の期間中に都内の高齢者施設が地域交流、介護予防、学びの機会など計59の活動を実施する。

 

キャンペーンは改正社会福祉法で「地域における公益的な取り組み」が社会福祉法人の責務となったことを機に2016年に始まった。コロナ発生前の19年度には118の活動を実施し、3万3000人以上が参加した。活動を通じて地域とつながり、誰も取り残すことなく安心して暮らせるまちづくりを目指している。

 

9月17日には武蔵野市の特別養護老人ホーム「とらいふ武蔵野」(社会福祉法人とらいふ)で、武蔵野市民社会福祉協議会の地域社協による「なのはなサロン」が開かれた。登録者は80歳代を中心に14人。週1回集まって軽体操、ボッチャ、ゲームなどをして交流している。なのはなサロン代表の大坪健一さんは「居場所づくり、フレイル予防にもなるし、無断欠席した際は電話して安否確認をしている」と話す。

 

この日はいすに座ってタオルを使う体操と、歌の先生を招いて合唱をした。途中で休憩を挟みながら約1時間半行った後、希望者にはとらいふ武蔵野で作った弁当(500円)が提供され、一緒に食べながら交流を深めた。

 

参加した91歳女性は「みんなができるやさしい体操で心遣いがあっていい」、1人暮らしの92歳女性は「近所にこうした場所があり、話ができるので楽しい」と話した。

 

キャンペーンの詳細は協議会のホームページで。