養護ホーム入所率86% 6年で3.7ポイント減(全国老人福祉施設協議会調査)
2024年07月26日 福祉新聞編集部2023年度の養護老人ホームの平均入所率は前年度比0・9ポイント減の86・3%だったことが、全国老人福祉施設協議会の調査で分かった。18年度からの6年間で3・7ポイント落ち込んだ。22年度に定員を減らした施設が20カ所(計428人)あり、5年前より施設が31カ所減っていることを踏まえると、入所率の低下はより深刻と言える。
調査は全養護老人ホーム921カ所を対象に実施(回答率88%)。自治体が予算抑制のため入所者を回さない「措置控え」の実態を把握するため18年度から行っている。
入所率が80%未満の都道府県は13カ所。前年度から3カ所増えた。低いのは沖縄(55・3%)、富山、山梨(ともに62・7%)。公設公営(78・3%)の方が民設民営(88%)より低いのは例年と同じだった。
管内市町村からの回答率が100%だった21道府県の措置率(措置者数を65歳以上人口で除した割合)は平均1・98‰(千分率)。養護老人ホームのある市町村は2・44‰だが、ない市町村は0・75‰で、施設の有無による差はさらに開いた。
介護保険の特定施設入居者生活介護の指定を受けている施設は54・3%で、入所率は指定を受けていない施設より高い傾向にある。また、契約入所の受け入れをしている施設は20%で、年々増えている。