業界初、見守り浴槽 溺水防止、介助の負担軽減〈アマノ〉
2025年11月09日 福祉新聞編集部
介護浴槽メーカーのアマノ(静岡県)は、業界初となる入浴中の溺水事故を防ぐ見守り機能付き浴槽「シャトルフィットミマリ」を含めた3機種を新発売する。創立60周年の同社が、より安全で快適な入浴を実現するとの思いを結集させた。
介助者は入浴者に付き添うが、別の人の介助やタオルの準備などのため、やむを得ず入浴者から目が離れてしまうことがあり、そのわずかな時間に入浴者の姿勢が崩れて溺水するリスクがある。
シャトルフィットミマリは、そのリスクをなくし、介助者の不安や負担を減らすため、日本医療研究開発機構(AMED)の開発補助を受け、大学や社会福祉法人の協力も得て開発した。
入浴者の正面に見守りカメラがあり、入浴者の顔の位置とお湯の高さが近くなると、緑色のランプが赤色に変わる。警告音も鳴って知らせてくれる。同時に浴槽のお湯を自動で排出し、入浴者の安全を確保する。入浴者の顔を検知できなくなるとランプが黄色に光り注意音が鳴る。発売は来年4月。予定価格は832万円(税別)。
座って入浴できるシャワー浴槽「エチュードフィット」は来年1月に発売。予定価格は570万円(同)。小さな泡が毛穴の汚れや臭いを落とすウルトラファインバブルを搭載。22個あるシャワーノズルから全身にくまなく当たり、湯船につかるような満足感も得られる。「入浴」「せっけん液での洗身」「洗い流し」の湯量や時間を自由に設定できる。
同じウルトラファインバブルを搭載し、寝たまま入浴できるドーム型シャワー浴槽「ベルーガ」も来年4月に発売。予定価格は1120万円(同)。ドームの横方向が開閉するのが特長で、それにより縦、横、斜めのどこからでもストレッチャーで出入りでき、縦方向に開閉するシャワー浴槽より省スペース(3メートル×3メートル)に設置できる。

