健康保険証、期限満了で順次失効 マイナ保険証利用を〈厚労省〉
2025年08月05日 福祉新聞編集部
マイナンバーカードと健康保険証を一体化した「マイナ保険証」への移行が実質的に本格化する。8月1日以降、従来の健康保険証は有効期限が切れると使えなくなるためで(暫定措置あり)、厚生労働省はマイナ保険証か、期限前に交付される資格確認書の利用を呼び掛けている。
厚労省によると、約2400万人が加入する国民健康保険では、7月末に約1700万人(全体の7割)が有効期限を迎える。その後も順次、期限満了となり、被用者保険も含めて12月2日以降はマイナ保険証か、資格確認書の利用が基本となる。
また厚労省は、マイナ保険証を持っていても認知機能の低下で利用が難しい高齢者らには、申請すれば資格確認書が交付されること(申請交付)や、後期高齢者医療に加入している75歳以上の人全員に、2026年7月末まで使える資格確認書が交付されることも周知している。
申請交付に関しては、福祉施設の職員が利用者に代わって代理申請でき、児童養護施設などに入所している児童でも、児童の親権者から委任を受けた職員が代わって行うことができる。
暗証番号の管理に不安がある場合は、顔認証マイナンバーカードを取得し、マイナ保険証として利用できる。暗証番号が分からなくても、顔認証か、医療機関などの職員が利用者の顔を目視で確認すれば受診できる。
関係団体に協力依頼
厚労省は福祉施設関係者に対し、「本人の医療情報を基に、より良い医療を受けられる。可能な人はマイナ保険証を使ってほしい。大事なことは適切な負担割合で受診できること」とし、約30の福祉関係団体に協力を依頼した。