障害者アートを貸し出し サブスクサービスを開始〈東京ムツミ会〉

2025年1028 福祉新聞編集部
プエルトの専属アーティスト、左からヒロミ・レトリィバーさん、トッシーさん、つなぐさん

社会福祉法人東京ムツミ会が運営する就労継続支援B型事業所プエルトは、10月から専属アーティストによる作品を企業などに貸し出すサブスクリプションサービスを開始した。

10月上旬、東京都新宿区でこどもや若者などの居場所づくりをしている一般社団法人青草の原とコラボしたキックオフイベントには、30点以上の作品が並んだ。

サブスクは作品を買い取るのではなく、一定期間レンタルする権利に料金を支払う仕組み。同会では3カ月当たり▽1点1000円▽2点1800円▽3点2400円▽4点2800円▽5点3000円――という価格を設定。初回3カ月は無料だという。

サブスクを通じて作品が購入されると、企業などに手数料として販売価格の10%を支払う。残りの90%はプエルトのすべての利用者への工賃に還元する。

企業などにとっては、社会貢献と同時に、手数料も入るなど複数のメリットがある仕組みだ。

現在、所属アーティストは8人で、月に20点以上の作品が生まれている。アートだけでなく、カレンダーやバッグなどのデザインもしているという。

プロジェクトを担当するプエルトの濵津敬さんは「まずは近隣の地域コミュニティーと緩いつながりを紡ぎながら、アーティストの知名度を高めていきたい」と話す。再来年度までに50カ所とサブスク契約を結ぶのが目標だという。

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