墨田区が都立児相を誘致 都との連携強化で

2025年1009 福祉新聞編集部

東京都は9月24日、2027年度をめどに墨田区内に都立児童相談所を新設することについて同区と検討を進めると発表した。区内にある賛育会病院(社会福祉法人賛育会)が3月末から、親が育てられない乳児を匿名で預かる「ベビーバスケット」、病院の担当者のみに身元を明かして出産する「内密出産」を始めたことなども背景にあり、区は都と一層の連携強化が必要と判断。山本亨区長が9月区議会で都立児相を誘致する意向を表明し、27年度をめどに都立児相の設置を都に要望していた。

保健所のほかに、子育て支援や教育相談の機能を持つ「すみだ保健子育て総合センター」内に開設する予定だ。人口規模などを踏まえ台東区との2区を管轄することを見込んでいる。

現在、墨田区は都立江東児相が管轄している。昨年11月に同児相のサテライトオフィスがすみだ保健子育て総合センターに設置され、都区連携を進めている現状がある。

都立児相は現在12カ所ある。墨田区のほか、大田、目黒区でも都立児相の設置に向けた調整が進められている。

また、23区と島しょ部を除いた「多摩地域」では児相の再編が進んでいる。管轄人口の適正化を図るため、31年度までに町田、武蔵野、福生の3市に児相を新設して計7カ所とする計画で、第1弾として八王子児相管轄だった町田市に都立町田児相が6月に開所した。

0 Comments
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る