民生委員の負担軽減 休日サポートセンター開設〈三重・松阪市〉

2025年0924 福祉新聞編集部

休日に民生委員が安心して活動できるよう、三重県松阪市は「民生委員・児童委員休日サポートセンター」を開設した。民生委員の休日サポート体制に関し、行政が専門の窓口を設けて職員を配置するのは全国初だ。民生委員の担い手確保対策が急務となる中、行政機関が閉庁する土日にも緊急対応や日常の困り事に対応する体制を構築し、活動負担の軽減を図る。

民生委員は全国的に担い手が不足している。背景には高齢化に加え、高齢者の就労率が高くなっていることなどがある。同市の民生委員は60~74歳が多く、定数391人に対し現在は約380人。充足率は微減傾向だ。

同市は重層的支援体制整備事業の一環で中学校区に設置を進め、福祉職や医療職、地域づくり支援職員が住民らの相談を受け止める「福祉まるごと相談室」で平日(午前9時~午後5時)、民生委員をサポートすることを積極的に打ち出し、困り事などの相談を呼び掛けている。

6月には民生委員が見守り活動中に救急車を要請した際、親族らの緊急連絡先がない場合や連絡先があってもつながらない場合は福祉まるごと相談室が対応することや、救急車に同乗することは民生委員の任務ではないことを民生委員、消防隊に周知していた。

平日仕事があるため土日を中心に活動する民生委員もおり、土日のサポート体制を求める声があり、同市は市中心部に位置する「阿坂・伊勢寺・鈴の森地区」を担当する福祉まるごと相談室(川井町)に休日サポートセンターを併設。福祉職や医療職ら5人体制で土日祝日、市内全域の民生委員をサポートする。

8月22日、竹上真人市長や民生委員、住民自治協議会の関係者らが参加したオープニングセレモニーがあり、テープカットで開設を祝った。

0 Comments
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る