家庭内暴力受ける父親、子への虐待リスク高い〈国立成育医療研究センター〉
2025年09月12日 福祉新聞編集部
国立成育医療研究センターなどの研究グループは、父親への家庭内暴力があると、こどもへの虐待リスクが高まる可能性を示唆する調査結果を公表した。
生後1年以内のこどもを育てる父親約1250人のデータを分析したところ、14%がパートナーからの家庭内暴力を経験(自己申告に基づく)しており、そのような父親がいる家庭では、こどもへの虐待リスクが約2倍高かった。家庭内の緊張などから、こどもへの虐待につながることが考えられるという。
これまで母親が暴力被害を受けた場合の研究が多く、父親に関しての研究はほとんどなかった。同センターは「この研究は誰かを責めることが目的ではない。性別にかかわらず、すべての親と家庭を支援の対象とすることが家族全体の福祉の向上につながる」としている。