うつ病など精神障害の労災は40代がピーク〈過労死等防止対策白書〉

2022年1031 福祉新聞編集部
発症時年齢階層別の事案数

 政府は10月21日、過労死・過労自殺の現状を分析した2022年版「過労死等防止対策白書」を閣議決定した。うつ病など精神障害による労災認定数を分析したところ、発症時の年齢層のピークが10~14年度は30代だったのに対し、15~19年度は40代にシフトしているとした。

 

 うつ病や統合失調症などは一般的に青年期に発症するケースが多いとされてきたが、労働環境によっては中高年でも多発する実態が明らかになった。

 

 発症の原因は、男性では「仕事内容・仕事量の大きな変化」、女性では「悲惨な事故や災害体験」「セクハラを受けた」が多い。

 

 労災認定件数は脳・心臓疾患については12年度以降減少傾向にあるが、精神障害については12年度から21年度にかけて3割増えた。21年度に精神障害の労災認定が認められた件数を業種別でみると、「医療、福祉」が最も多い。

 

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