武見厚労大臣、加藤こども政策担当大臣が就任会見
2023年09月26日 福祉新聞編集部診療、介護、障害の同時報酬改定に向けて
武見敬三・厚生労働大臣は9月14日、就任後初の会見を行った。今回の内閣改造による閣僚の中では最年長の71歳で初入閣となる武見大臣は「厚労省は国民の生活を生涯にわたって支える使命を担っている。ワンチームで対応し、取り組みを進めなければならない」と決意を述べた。
来年度の診療、介護、障害福祉の同時報酬改定に向けて「物価高騰、賃金上昇、経営状況、人材確保の必要性、患者・利用者負担、保険料負担への影響を踏まえ、患者・利用者が必要なサービスを受けられるよう必要な対応を行っていく」と話した。岸田文雄総理大臣が重要課題とする認知症施策については、今月中に会議を立ち上げ、総合的に施策を推進していくとした。
また、かつて日本医師会が母体の政治団体「日本医師連盟」の組織内候補で、その後も支援を受けていたことについて「私は医療関係団体の代弁者ではない。国民の立場でどのような施策を実現すべきかという考え方を一貫して持っている」と強調した。
同日は加藤勝信・前厚労大臣との引き継ぎ式も行われた。
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内閣改造に伴い、15日に各省庁の副大臣・政務官人事が決まった。厚労副大臣には濵地雅一・衆院議員(公明)、宮﨑政久・衆院議員(自民)、厚労大臣政務官には塩崎彰久・衆院議員(自民)、三浦靖・参院議員(自民)が就いた。いずれも新任。
こども政策は待ったなし
加藤鮎子・こども政策担当大臣は14日、就任会見を行った。こども政策のほかに担当する共生社会や孤独・孤立対策、男女共同参画なども含め、意気込みを語った。
加藤大臣は当選3回の44歳。これまで国土交通省や環境省で政務官の経験があり、自民党では厚生労働部会長代理も務めた。小学6年の長男(11)と保育所に通う次男(4)を育てる母親でもある。
会見で加藤大臣は、こどもを取り巻く環境について、虐待対応件数の増加や少子化の進行などを踏まえ「こども政策は待ったなし。先送りできない状況だ」と指摘。その上で、「司令塔としてこども政策に関する省庁間の縦割りを打破し、こどもまんなか社会の実現に取り組む」と語った。
一方、待ち受ける大きな仕事はこども政策に必要な3兆円半ばに及ぶ財源確保だ。こども未来戦略方針に基づき、年末にかけて議論が進む見通し。加藤大臣は「しっかり想像力を働かせ、聞く耳を持って取り組んでいきたい」と語った。
また、担当する孤独・孤立対策については「誰一人として取り残さない社会を目指す」と強調し、国や自治体、NPO法人などとの連携を今後も強化する方針を示した。
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15日には副大臣と政務官の人事も決まった。こども家庭庁を担当する内閣府副大臣には工藤彰三・衆院議員(自民)、内閣府大臣政務官には古賀友一郎・参院議員(自民)が就いた。