全国からインターン受け入れ 特養やこども園で〈徳島・鳴門市〉
2025年08月25日 福祉新聞編集部
都市に住みながら継続的に特定の地域と関わる「関係人口」の拡大や移住促進につながればと、徳島県鳴門市は8月、市内の特別養護老人ホーム、認定こども園、病院で全国からインターンシップを受け入れた。県福祉人材センター、県看護協会が受け入れ調整などで協力し、参加者は施設や病院の仕事を体験した。
お手伝い(住み込みの短期アルバイト)と旅を組み合わせた人材マッチングサービス「おてつたび」を活用して実施した。
おてつたびは、人材不足に悩む地方の農家やホテルなどと、働きながら旅を楽しみたい人をマッチング。現地までの交通費は自己負担となるが、受け入れ事業者は仕事の報酬を支払う。
市は2023年度からおてつたびを通じて、鳴門らっきょ、なると金時(サツマイモ)の収穫期に2週間の農業アルバイトを募り、全国から95人が参加した実績がある。この取り組みがきっかけとなり、サービスを提供するおてつたび(東京)と昨年7月、連携協定を締結。協定に基づき初めて福祉、医療分野でのインターンシップ実施が実現した。
沖縄や大阪など全国各地から大学生ら6人が参加した。市が借り上げる宿舎に宿泊しながら2人1組に分かれ、特別養護老人ホーム鳴優荘(社会福祉法人鳴寿会)、幼保連携型認定こども園IZUMI(同いずみ福祉会)、鳴門山上病院でそれぞれ4日間の仕事体験に臨んだ。特養ではベッドシーツの交換や利用者との話し相手になったり、こども園では園児と元気に遊んだ。このほか観光ツアーも開催し、市の魅力を満喫してもらった。