社会福祉法人の3割が赤字 23年度経営レポート(福祉医療機構)
2025年03月27日 福祉新聞編集部
福祉医療機構(WAM)が11日に発表した社会福祉法人の経営状況に関する2023年度レポートで、サービス活動増減差額比率が2・4%と前年度より0・7ポイント上がったことが分かった。ただ、赤字の割合は3割に上った。
調査は融資先の社会福祉法人から提出された財務諸表データを用いて実施。22年度と23年度で比較できる7433件のデータを元に分析した。
赤字法人の割合は前年度より4・8ポイント減少の31%だった。分野別では、介護が40%、保育が21%、障害32%だった。全体のサービス活動増減差額比率は2・4%。前年より0・7ポイント上がっていた。
このほか、サービス活動収益に対する割合をみると、人件費率は67%、経費率が25%、減価償却率が5%だった。
WAMは、物価高騰などで経営の見通しが立てづらい状況が続くと指摘。ただ、新たな処遇改善加算や介護人材確保・職場環境改善等事業など引き続き国の支援は用意されているとして「財政的支援を見逃さず、積極的に活用してほしい」としている。