救急搬送664万人 23年、高齢者が6割(消防庁)

2025年0215 福祉新聞編集部

消防庁は1月24日、2023年に救急車で搬送された人が664万1420人で、過去最多を更新したと発表した。22年よりも約42万人(6・8%)増えている。年齢別では、65歳以上の高齢者が約409万人に上った。

厚生労働省は、40年は老人ホームからの搬送が21年よりも22万人多い67万人に増えると推計。搬送後は早期の退院を促すことから、在宅医療や介護の需要が増えるとみる。

そのため、介護施設と地域の医療機関が日頃から連携するよう求める。救急搬送の件数を減らしたり、介護施設が患者の退院後のケアを担ったりすることを進める考えだ。

こどもの搬送も増加

搬送された人全体に占める高齢者の割合は6割で、他の年齢層よりも圧倒的に高いが、22年と比べた伸び幅は6%だった。

それに対し、生後28日以上7歳未満の「乳幼児」は22年よりも22・6%、7歳以上18歳未満の「少年」は12・7%増えた。児童虐待やこどもの自傷・自殺(未遂を含む)が増えていることが一因とみられている。