介護福祉士試験に「パート合格」導入検討 受験機会を拡大(厚労省)

2024年0331 福祉新聞編集部

厚生労働省は介護福祉士国家試験を受験しやすくするため、筆記試験に「パート合格」(複数科目ごとの合格)を導入することを検討する。2024年度に検討会を設置して具体的な議論に着手する予定。3月22日に開かれた外国人介護人材検討会で明らかにした。

 

介護人材の確保・育成が課題となっているが、同試験の受験者は23年度が7万4595人で、ピーク時(13年度)の15万4390人から半減している。受験者の詳細をみると、8割以上が「実務経験ルート」であることから、厚労省は就労と学習を両立しながら受験しやすい仕組みを検討する。外国介護人材は在留期間があり、受験機会が限られていることへの対応でもある。

 

すでに厚労省の同試験検証データ分析検討会が、受験しやすい仕組みを議論した報告書をまとめた。報告書は学習の取り組みやすさと受験生の利便性の側面から「パート合格」の導入を提言。ただし、介護福祉士の知識や技能の低下を招かないことが大前提とした。

 

筆記試験の13科目をどうパート分割するかについては、各科目の出題数や科目のつながりなどを踏まえて3分割が望ましいとし、一定の合格基準を設けてパートごとに合否を判断する。それにより初年度に不合格パートがあった場合、次年度は不合格パートの学習に注力できるようになる。

 

試験はこれまで通り1日で全科目行い、初受験時は全科目を受ける。再受験時は合格パートを再び受けるかは本人が選択することが望ましいとした。

 

同日の検討会で今村文典委員(日本介護福祉士会副会長)は「働きながら資格取得を目指す人の受験機会の拡大という趣旨なら否定はしないが、国家資格である介護福祉士の評価を下げないよう留意してほしい」と述べた。