鳥取県DWATと自閉症協会が訓練 避難所体験やアセスメント

2023年1107 福祉新聞編集部
DWATメンバーによるアセスメントなどを実施した=鳥取県社協提供

およそ170人の福祉専門職で構成する鳥取県災害派遣福祉チーム(DWAT)と県自閉症協会は10月29日、避難所体験などの合同訓練を実施し、災害時における要配慮者支援の課題やニーズを探った。県DWATはこれまで、自治体主催の防災訓練などに参加してきたが、要配慮者を交えての訓練は初めてになる。

 

県DWAT事務局を担う県災害福祉支援センターによると、県内では福祉避難所に直接避難できる体制を整える自治体はまだまだ少数。自閉症当事者家族から「一般避難所で安心して避難生活できるか不安」との声を受け、協会は昨年度から避難体験を計画。この計画について同センターに相談し、両者で合同訓練を企画した。

 

訓練は県社会福祉協議会が入り、福祉避難所にも指定されている県立福祉人材研修センターで実施した。

 

県内各所から参加した自閉症当事者とその家族5組はDWATメンバー6人や普段、自閉症当事者を支援するボランティアのサポートを受けながら、段ボールベッドや間仕切りの組み立てに挑戦し、夜間を想定して消灯の時間も体験。さまざまな非常食を試食し、食へのこだわりについても確認した。

 

DWATメンバーは当事者とその家族へのアセスメントも並行して実施、困り事や配慮を期待することなどを聞き取った。

 

このほか座談会では避難所体験の感想、要配慮者支援で課題やニーズになることをグループに分かれて話し合った。