手話の防災啓発動画を公開 聴覚障害者が出演〈岡山市〉
2025年06月20日 福祉新聞編集部
岡山市は5月28日、手話言語による防災啓発動画を市の公式ユーチューブチャンネルで公開した。災害発生時の避難情報などが聴覚障害者に届きにくい現状を踏まえ、災害が発生する前にできることや、日ごろの防災対策に役立つような動画にした。
公開した動画は全部で5本。内容は▽いざという時の行動▽警戒レベルと避難のタイミング▽防災情報の入手・災害の備え▽避難所での生活▽ハザードマップの見方。
動画には聴覚障害者が出演しており、防災に関して会話形式で疑問を示し、それに対する答えを手話言語・字幕・音声・イラストで解説している。
内容は市の防災マニュアルから抜粋したもので、一つのテーマを2~3分程度にまとめている。
同市によると、障害者との防災に関する意見交換会が開催された際、市の防災マニュアルについての内容が当事者に行き届いていないということが分かったという。
また、災害に備えた事前の準備ついて、勉強ができるものがほしいという意見もあり、啓発動画を作ることになった。
同日の記者会見で大森雅夫市長は「大雨の季節が間近なので、障害者に動画がしっかり届くようにしていきたい」と話した。