特別養護老人ホームにスケボー場 栃木・栗林荘がリニューアル

2025年1120 福祉新聞編集部
スケボー場がある特養はほかに例がない

栃木県小山市の社会福祉法人丹緑会(山中桓夫理事長)は8日、運営する特別養護老人ホーム栗林荘の落成式を開いた。無料で誰でも利用できるスケートボード場を整備するなど、「地域に開かれた居場所」としてリニューアルした。

快晴となった落成式当日、早速スケボーで遊ぶこどもたちの姿が多く見られた。このほかに整備したバスケットコートや卓球場も、施設に申請なく無料で利用できる。施設職員によると、周辺にこうした遊べる場所は少なく、毎日のようにこどもたちが訪れているという。

施設の敷地内でこどもたちが遊ぶ様子は利用者にとっても新鮮なようで、車いすで散歩中にあいさつを交わすなど、日々の暮らしの中で息抜きになっている。

ほかにも、地域交流が図れるカフェスペースなども併設されており、親子連れから高齢者まで、普段は施設利用のない地域の人が幅広く訪れていた。

リニューアルに当たっては、日本財団の「みらいの福祉施設建築プロジェクト2021」の採択を受けた。社会福祉施設が地域福祉の拠点となって地域社会に開かれ、まちづくりの核になる施設建築計画に対して助成金を交付するというもの。

式典で山中理事長は「世代を超えていろいろな人が集まり、小さな熱気が日常的にこの場で生まれることを願っている」とあいさつ。

元職員で、現在は施設利用者として入所している佐藤美枝子さんは「新しい施設が完成し、これからますます多くの人が集い、こどもたちの笑い声が聞こえる場所として、これからも皆さんと一緒に笑い合いながら過ごしていきたい」と話した。

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