障害児向け複合施設、29年度開設へ 都内初のホスピス機能も〈江戸川区〉

2025年1001 福祉新聞編集部

東京都江戸川区は、重度障害や終末期のこどもがケアを受けながら家族と過ごすことができるホスピス機能を備えた障害児向け複合施設を2029年度に整備する。医療的ケア児や在宅の重度心身障害児が、安心して過ごせる拠点を設けるのが狙い。

複合施設にはホスピスのほか、子育て広場や遊び場、ショートステイ、児童発達センターを設ける。また、自然が感じられるような設計にする。

区によると、区内の医療的ケア児は毎年約10人ずつ増えており、小児がんや慢性心疾患など生命を脅かすような症状にあるこどもも約250人いるという。

対象の保護者にアンケートしたところ、「預け先がなく介護者の負担が増大している」「友達との関わりがなく社会性に不安を抱いている」「医療的ケア児が日中過ごせる場所が少ない」といった声が多く聞かれた。

そこで、区は医療的ケア児や重度心身障害児が利用できる施設を計画することになった。ホスピス機能を備えた障害児施設は都内初になるという。

建物の計画地は区有地で、民間事業者を誘致して児童発達支援を行っていた施設を建て替えて整備する。今年度中にプロポーザル方式で事業者を選定し、29年度の事業開始を目指す。

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