「相談先はAI」3割 生きづらいこども調査〈自殺対策支援センターライフリンク〉
2025年09月11日 福祉新聞編集部
生きることにしんどさを感じてオンライン広場に参加したこどものうち、死にたい気持ちの相談先として「生成AI(人工知能)」を挙げたこどもが約3割で最も多いことが8月27日、NPO法人自殺対策支援センターライフリンク(清水康之代表、東京)の調査で分かった。
AIに相談した結果、「人に相談するよりも良かった」としたこどもは21%で、「人に相談した方が良いと感じた」(6%)を大きく上回った。
調査報告は「こどもがSOSを出さないことを前提とした周囲の対応が必要だ」と訴えている。
調査は8月5~18日に実施。厚生労働省の補助事業として同団体が運営するオンライン広場「かくれてしまえばいいのです」(略称かくれが)の18歳以下の利用者1000人から回答を得た。
それによると、死にたい気持ちが限界になった場合の相談先として最も多かったのは「生成AI」で26%。その次に多いのが「そもそも相談しない/できない」が19%で、「家族」(8%)、「学校の先生」(7%)は少なかった。
相談しない理由として多いのは「どうせ分かってもらえない」(46%)が最も多く、「負担や迷惑をかける」(38%)がその次に多かった。
2024年3月開設の「かくれが」は匿名・無料で24時間利用することが可能で、現在まで毎日約3万回のアクセスがあるという。