障害学生の学びを還元 成果を文科省で展示(筑波技術大)
2025年01月31日 福祉新聞編集部日本唯一の聴覚・視覚障害者の高等教育機関である国立大学法人筑波技術大(茨城県)は14日、障害のある学生が企業などと協働して作り上げた成果を多くの人に知らせる展示スペースを東京都千代田区霞が関の文部科学省新庁舎2階に設けた。
実践的な学びを社会に還元するのが狙い。4月には情報科学と障害社会学を学ぶ「共生社会創成学部」(定員は視覚障害10人、聴覚障害5人)を開設し、多様なマイノリティーが活躍できる社会づくりを目指すという。
展示スペースでは、視覚障害者に目的地までの正確な移動ルートを音声で知らせるアプリケーション開発に学生が参加、交通機関で実用化したことをパネルで紹介している。
また、11月に東京で開かれる聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」に関連し、学生が競技に参加する選手を発掘したり、大会の運営スタッフになったりすることもパネルで展示。学生4人がプロの脚本家やカメラマンらの力を借りて制作した、弱視の世界を紹介する映像作品(15分)も見ることができる。入場無料、午前10時~午後6時。2月13日まで。