12月3日はガイドヘルパーの日 日本視覚障害者団体連合が記念日をPR

2023年1210 福祉新聞編集部
黄色いたすきを掛け、アピールして歩く木村さん(中央)

「12月3日は視覚障害者ガイドヘルパーの日です」――。日本視覚障害者団体連合(日視連・竹下義樹会長)は3日、視覚障害者の外出を支える「ガイドヘルパー」の記念日が12月3日になったことを祝う式典を都内で開いた。

 

また、ガイドヘルプを制度化した障害福祉サービス「同行援護」の利用者ら約40人が記念日をアピールするたすきを掛けてJR山手線高田馬場駅まで歩き、駅頭でチラシを配って周知した。

 

同行援護を10日に1度、買い物で約2時間利用するという木村弘美さん(62・新潟県視覚障害者福祉協会理事長)は、盲導犬と都内のガイドヘルパーを同伴して式典とチラシ配りに参加した。

 

「スーパーまでは盲導犬と一緒にたどり着けるが、品物を見て値段や賞味期限といった情報を得るにはガイドヘルパーが不可欠」と木村さん。代筆や代読による情報保障が同行援護に明確に位置付けられたことが大きな意味を持つという。

 

日視連は、同行援護を創設した改正障害者自立支援法が2010年12月3日に成立したことから、この日を日本記念日協会に登録した。この10年で利用者は増えたが認知度が低く、担い手も不足していると判断。広く知ってもらうことが不可欠だとみている。

 

同行援護の事業所数は全国に5741カ所あり、利用者数は2万6584人(いずれも今年4月の実績)。22年度の費用総額は210億円。同行援護に従事する人は21年10月現在、常勤換算で3968人にとどまる。