困窮世帯に「食」と「職」を 大阪・北御堂で支援イベント

2022年0810 福祉新聞編集部
開始前から行列ができたフードパントリー

商都大阪の始まりの地とされる「北御堂」(浄土真宗本願寺派 本願寺津村別院)。大阪市中央区社会福祉協議会に事務局を置く「中央区子どもの居場所連絡会」が7月29と30日、まちの中心街を貫く御堂筋に面した会場で、食料提供や職業相談に応じる「北御堂フードパントリー×ワークパントリー」を行った。

 

今回で3回目。「子どもの貧困」や、コロナ禍による生活困窮世帯への支援が目的。コロナ第7波で、さらなる生活困窮が予想される中、2000人分の食料や衣料などを用意した。

 

フードパントリー初日は開始前から行列ができた。ボランティアが、協賛企業から寄付されたお米やインスタント食品、生活必需品などを用意し、2日間で868食を無料配布した。

 

2日目のワークパントリーでは、大阪市の中央、北、天王寺、浪速、西の5区で活動している自立相談支援窓口のスタッフが、住まい、仕事、家族などの困りごとの相談に応じた。

 

また、引きこもりや障害などにより、就労が難しい人向けに、大阪地域職業訓練センターの「就労チャレンジ事業窓口」が開設された。個人事業主向けの「経営相談窓口」も用意され、中小企業家同友会中央ブロックのスタッフが担当した。

 

さらに、「今の仕事が自分に合っているか疑問だ」「履歴書の書き方を教えて」といった、転職活動や仕事の悩みなどの相談ができるキャリアカウンセリングを、人材派遣会社が担当。ヤングケアラーの相談窓口も設けられた。

 

大阪市中央区社協の大橋正希さんは、「食料支援だけでは1~2週間の支援に限られる。安定した職業の収入を得る方法として、ワークパントリーも実施した」と話した。

 

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