児童館、学童保育の指針改定 初めてこどもの意見聴取へ

2024年0610 福祉新聞編集部

児童館ガイドライン、放課後児童クラブ(学童保育)運営指針の改正に当たり、こども家庭庁は5月29日の「児童厚生施設及び放課後児童クラブに関する専門委員会」(委員長=大竹智・立正大教授)で、こどもの意見を聴取することを明らかにした。

同庁成育環境課によると、両指針の改正をめぐってこどもの意見を聞くのは初めてだ。こどもたちに指針の存在自体を知ってもうことに加え、同専門委の議論の参考にする狙いがある。

意見聴取はオンラインと紙の併用で6月中にも実施する。全国の児童館、学童保育を利用するこども各500人程度を抽出し、利用して良かった、嫌だった、続けてほしい、変えてほしいことを自由記述で記入してもらう。個人や自治体が特定されない形で集計して、次回の同専門委に報告する予定だ。

両指針は、昨年末に閣議決定された「こどもの居場所づくりに関する指針」や、こどもの権利擁護、性被害防止など昨今の動向を踏まえて改正される見通しだ。9月ごろに同専門委は、親部会である「こどもの居場所部会」に改正案を報告する。

こどもの意見表明をめぐっては、こども基本法で明記されており、昨年12月に閣議決定されたこども大綱では「こども政策に関して自身の意見が聞いてもらえている」と思うこども・若者の割合(約20%)を、大綱を見直すおおむね5年後までに70%まで引き上げる目標を掲げている。