福祉法人が特別支援学校卒業生に学びの場 10年間の活動を報告

2026年0501 福祉新聞編集部
給与を確認し、労働の対価をかみしめる

 特別支援学校高等部卒業生に、働く大人になるための学びのプログラムを提供している大阪府岸和田市の生活介護事業所「シュレオーテ」(社会福祉法人いずみ野福祉会)は、報告書「生きる力をなかまとともに~誰もが楽しんで学べる学習プログラム集」を刊行した。

 報告書は、重症心身障害児が特別支援学校卒業後に利用することが多い生活介護の中で生涯学習の機会を提供するモデル事業として、厚生労働省の補助を受けて作成。同事業所が実践する学びの場「福祉事業型専攻科」の10年間の活動を整理した。

 一般的に学生時代が社会人として働く準備期間となるが、障害児にはそうした期間はなく、卒業後すぐに働くことが多い。そのため同事業所は発達がゆっくりな障害児も準備期間が必要と捉え、4年間を学びの期間とし、自分で考えて決める力を育めるよう支援している。

 1、2年目は生活面の学び、3、4年目は働く大人への準備に関するプログラムを行う。例えば、1年目は自由度が高く、安心して参加できる音楽や体操、太鼓などを行う。2年目は行事で司会や受付係など役割を持つプログラムなどがある。3年目は法人内の事業所でアルバイトをして給与をもらい、欲しいものを買う経験をする。4年目は時間をかけて自分と向き合い、進路を決める。

 報告書では計25のプログラムについて狙いや留意点、支援のポイントなどを紹介。支援者は待つ支援を続けることが大切だとしている。報告書は同法人のウェブサイトから入手できる。 

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