茨城・栃木の4市町社協が災害協定 県境挟んで相互に支援
2024年01月28日 福祉新聞編集部能登半島地震で甚大な被害が広がっている中、茨城県の古河、結城市、栃木県の小山市、野木町の四つの社会福祉協議会は15日、小山市の健康医療介護総合支援センターで災害時相互応援協定を結んだ。4市町は県境を挟んで隣接しており、被災地社協が独自で災害救援活動を行えない場合、相互に協力する。大規模災害時、隣接する自治体同士が同時に被災することもあり得るが、協定を結ぶメリットは大きいという。
協定は災害救助法が適用される大規模災害を対象に、住民生活に甚大な支障が生じ、被災地社協から応援要請がある場合に効力を発揮する。
災害発生時には速やかに必要な情報を相互に伝達。応援を受けようとする社協は、災害の状況、必要とする災害救援活動の具体的内容を示して応援を要請する。
応援内容は▽応援職員の派遣▽災害救援活動に必要な備品▽資機材の提供・あっせんなど。応援職員は災害ボランティアセンターの運営支援などを行う。
古河市社協の塚田晴夫会長は「道路や鉄道などの寸断により、被災地外からの支援が困難になる状況も想定される。だからこそ、車で1時間以内に往来ができるエリア同士の協力が重要になる」。結城市社協の塩森茂郎会長は「能登半島地震でも深刻な状況が続いている。(協定は)災害支援体制の大きな力となるだろう」と話した。
4市町社協は定期的な連絡会議の開催、共同の防災企画参加などを通じて、平時から協力体制を強固にしていく方針。