大阪・泉佐野市の赤ちゃんポスト27年中に 受け皿確保へ乳児院新設
2026年08月20日 福祉新聞編集部
親が育てられない乳児を匿名で預かる「赤ちゃんポスト」と、病院の担当者のみに身元を明かして出産する「内密出産」をめぐり、導入を目指す大阪府泉佐野市と府が運用面の課題を議論する会議が7月27日に府庁で開かれた。
市と府の首長と事務方が出席し、乳児が預けられた後の養育先確保などで議論。吉村洋文知事は府所管の乳児院に余裕がないなど受け皿不足が想定される状況でスタートを切ることに懸念を表明。千代松大耕市長は自前で乳児院を新設することを明らかにし、今年度中(2027年1月末)としていた開始時期を27年度中に延期する考えも示した。
市の計画によると、りんくう総合医療センターで実施。赤ちゃんポストでは出生後1カ月未満の新生児を受け入れる。内密出産にかかる費用は妊産婦に求めない。初年度の受け入れ人数は赤ちゃんポスト、内密出産ともに20人の計40人を見込んでいる。
府によると、預けられた乳児は府立児童相談所を通じて乳児院に一時保護され、その後は乳児院や里親で養育される。ただ、府所管の乳児院4カ所では8割が埋まっており、養育里親も不足している。泉佐野市は預けられた乳児の養育体制強化に向け、既存施設を改修することなども視野に入れながら乳児院整備の準備を急ぐ。
赤ちゃんポスト、内密出産をめぐっては熊本市の慈恵病院、東京都墨田区の賛育会病院が先行して取り組む。泉佐野市で実現すれば行政主導では初の事例となる。

